豪州のギャンブル、オンライン化でリスク増大か?
オーストラリア国立大学(ANU)が発表した最新の調査結果によると、オーストラリアではパンデミック後のギャンブル参加率は落ち着きを見せているものの、オンライン賭博への移行が加速していることが明らかになりました。
調査では、2019年から2024年1月までのデータを基に、成人のギャンブル参加状況や、他人のギャンブルによる影響などを分析しています。
主な調査結果
- オンライン賭博の増加: 会場でのギャンブルからオンラインへの移行が顕著。特にスポーツ賭博が増加。
- リスクの高いギャンブルの増加: ギャンブルをする人のうち、リスクの高いレベルで賭博をする人の割合が増加(11.6%から13.6%)。
- ギャンブルの影響を受ける人々: 約120万人の成人が、他人のギャンブルによって悪影響を受けている。特に若年層や低所得層に多い。
- 今後の課題: オンライン賭博のリスクへの対策が必要。ギャンブルの影響を受ける人々への支援も重要。
専門家の見解
ANUの研究チームは、オンライン賭博のアクセスしやすさが、ギャンブル依存のリスクを高める可能性を指摘しています。また、ギャンブル依存は本人だけでなく、家族や友人など周囲の人々にも悪影響を及ぼすことから、早急な対策が必要であると警鐘を鳴らしています。
社会への影響
この調査結果は、オーストラリア社会におけるオンライン賭博の広がりと、それに伴うリスクを浮き彫りにしています。ギャンブル依存は、経済的な問題だけでなく、精神的な健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。特に若年層や低所得層における影響は深刻であり、社会全体で対策を検討する必要があります。
今後の展望
オンライン賭博のリスクを低減するためには、政府や関係機関による規制強化や、ギャンブル依存症の予防・治療に関する取り組みが不可欠です。また、ギャンブルの影響を受ける人々への支援体制の拡充も求められます。
今回の調査結果は、オーストラリアにおけるギャンブル問題の現状を改めて認識させるものであり、今後の政策や対策に重要な示唆を与えるものと言えるでしょう。