
カジノ運営会社のバリーズ・コーポレーションは2025年2月7日、スタンダード・ジェネラルL.P.およびその関連会社との間で以前発表されていた取引が完了したことを発表しました。
この取引は、バリーズとクイーン・カジノ&エンターテインメントInc.の合併、およびバリーズの株式の一部買い戻しを含む大規模なものです。
合併と株式買い戻し
この合併により、クイーンの株主は3050万株のバリーズ株式を受け取りました。その後、バリーズは2280万株の自社株を1株あたり18.25ドルで買い戻しました。この買収資金は、アポロが提供する2028年満期の5億ドルの優先担保付債券、およびバリーズの既存資金と利用可能な資金調達源によって賄われました。
1790万株のバリーズ株式を保有する株主は、ロールオーバーオプションを選択し、バリーズの株主として継続することを選択しました。その結果、合併取引完了後の発行済株式数は4840万株となりました。最大1160万株のバリーズ普通株式を購入する権利を表すワラントも引き続き発行されています。
ロールオーバーオプションにより残ったバリーズ普通株式(ティッカーシンボル“BALY.T”)は、ニューヨーク証券取引所で引き続き取引され、2025年2月10日からティッカーシンボルが“BALY”に戻ります。
事業拡大
今回の取引完了により、バリーズは米国11州に19のカジノと、ニューヨークのゴルフコース、コロラドの競馬場を所有・運営することになりました。新たに買収したベル・オブ・バトンルージュとカジノ・クイーン・マルケットは現在、陸上施設への転換工事が行われており、2025年に完了する予定です。
バリーズは北米13の管轄区域でオンラインスポーツ賭博ライセンスを保有しており、北米インタラクティブ部門を通じて、一流のスポーツ賭博プラットフォームであるバリーズ・ベットと、成長中のiCasinoプラットフォームであるバリーズ・カジノ(現在4州で展開)を所有しています。
さらに、世界的なインタラクティブゲーム運営会社であるバリーズ・インタラクティブ・インターナショナル部門(旧Gamesys Group)と、世界的な宝くじ管理・サービス事業であるIntralot S.A.の重要な経済的利権も保有しています。
日本市場への影響と今後の展望

今回のバリーズ・コーポレーションによるスタンダード・ジェネラルとの取引完了は、同社の事業規模を大幅に拡大し、オンラインゲーム市場における競争力を高める上で重要な一歩となるでしょう。
特に、オンラインスポーツ賭博とiCasinoプラットフォームの強化は、今後の成長戦略において重要な役割を果たすと予想されます。
日本市場においては、バリーズのグローバル展開の動向が、今後の日本のIR(統合型リゾート)市場に何らかの影響を与える可能性も考えられます。バリーズが持つオンラインゲームのノウハウや、海外のカジノ運営経験は、日本市場においても参考になる点があるかもしれません。今後の日本市場への参入を含めたバリーズの戦略に注目が集まります。