
オンラインカジノプラットフォームStake.uk.comが、来月から英国市場から撤退することが発表されました。
運営元のTGP Europe Limitedは、ホワイトレーベル契約の一環として同サイトを運営していましたが、閉鎖することを表明しました。
撤退の背景にあるもの
今回の撤退のきっかけとなったのは、英国賭博委員会による調査です。
Stakeブランドのロゴが入った動画がソーシャルメディアプラットフォームで拡散され、その動画にアダルト女優が出演していたことが問題視されました。この動画はノッティンガムトレント大学の外部で撮影されたもので、多くの視聴者の目に触れました。
TGPは以前にも執行措置を受けており、今回の件を受けて委員会との協議の結果、Stake.uk.comプラットフォームへの新規登録を直ちに停止し、メインのStakeウェブサイトからのリダイレクトリンクを削除することを表明しました。英国サイトの最終的な閉鎖は2025年3月11日までに行われる予定です。
エバートンFCへの影響は?

Stakeは現在、イングランドプレミアリーグのサッカークラブ、エバートンのメインスポンサーを務めています。今回の撤退は、エバートンFCのスポンサーシップにも影響を与える可能性があります。
英国賭博委員会は、エバートンを含む3つのサッカークラブに対し、無許可のギャンブルウェブサイトを宣伝するリスクについて警告する書簡を送る予定です。
委員会は、クラブに対し、ホワイトレーベルパートナーに対して適切なデューデリジェンスを実施していること、および英国の消費者が無許可サイトと取引できないことを保証するよう求めます。
英国賭博委員会の厳しい姿勢
委員会は、クラブに対し、ジオブロッキングなどの対策が有効であることを実証するよう求めます。
VPNなどのツールを使用することで一部のブロッキングを回避できることを認識しつつ、クラブが英国の消費者がいかなる手段を用いてもサイトと取引できないことを保証するために十分なデューデリジェンスを実施することを期待しています。委員会は、有効な対策が講じられているかを独自に検証する措置も講じます。
書簡では、クラブ役員が訴追される可能性があり、有罪判決を受けた場合には、罰金、懲役、またはその両方を科せられる可能性があることが警告されます。
消費者への注意喚起
事業者が英国のギャンブル市場から撤退する場合、英国の消費者向けウェブサイトの秩序ある閉鎖が求められます。
これには、資金の取得方法に関する明確な情報を消費者に提供することが含まれます。顧客は、アカウントに関する質問がある場合は、ウェブサイトを通じて事業者に連絡する必要があります。
今回のStake.uk.comの英国市場撤退は、オンラインギャンブル業界における規制の厳しさを改めて示す事例と言えるでしょう。
特に、スポーツクラブのスポンサーシップとギャンブルの関係は、社会的な議論を呼びやすいテーマであり、英国賭博委員会の今後の動きにも注目が集まります。