
ランドカジノに加えてオンラインカジノが市場を牽引
米国商業ゲーム業界は、2024年も記録的な成長を遂げ、4年連続で過去最高の収入を更新しました。アメリカンゲーミング協会(AGA)のデータによると、ランドカジノ、スポーツベッティング、オンラインカジノを合わせた総収入は719億2,000万ドルに達し、前年比7.5%増となりました。
ランドカジノの収入を含めると、2024年の米国ゲーム総収入は1,150億ドル近くに達する見込みです。主要なゲーム分野のほとんどが2024年に記録的な収入を達成しており、特にスロットマシン、スポーツベッティング、オンラインカジノが好調でした。
好調なスロット&オンラインと苦戦するテーブルゲーム
スロットマシンは1.6%増の360億6,000万ドルを生み出した一方、テーブルゲームの収入は1.7%減の101億4,000万ドルとなりました。伝統的なカジノのスロットとテーブルゲームを合わせると、497億8,000万ドルの収入となり、2023年比で0.82%増となりました。
スポーツベッティングは25.4%増の137億1000万ドル、オンラインカジノは28.7%増の84億ドルと、オンライン分野が大きく成長しました。
依然として強いランドカジノと存在感増すオンライン

2024年もインパーソンゲーム(ランドカジノ)は業界の基盤であり続けていますが、オンラインカジノの存在感も増しています。商業ランドカジノ(スロットマシン、テーブルゲーム、リテールスポーツベッティングを含む)は、2024年の総収入の70.0%にあたる503億2,000万ドルを占めています。
一方、オンラインスポーツベッティングとオンラインカジノは、総収入の30.0%にあたる215億4,000万ドルを生み出しました。
好調なオンライン分野による多様化するプレイスタイル
今回の記録更新は、米国ゲーム産業の底堅い需要と、オンラインカジノ市場の急速な拡大を改めて示すものと言えるでしょう。特に、スポーツベッティングとiGamingの成長は目覚ましく、今後もこの傾向が続く可能性があります。一方で、テーブルゲームの苦戦は、顧客の嗜好の変化や、他のエンターテイメントへの支出増加など、様々な要因が考えられます。
ランドカジノが依然として大きな割合を占めていることは、インパーソン体験への根強いニーズを示しています。しかし、オンラインカジノの成長を踏まえると、今後はオンラインとオフラインの融合が進み、より多様なプレイスタイルに対応したサービスが求められるようになるでしょう。
今回のデータは、米国ゲーム業界の現状を把握する上で非常に重要なものです。今後の市場動向を予測する上でも、これらの数字を注視していく必要があります。